piyoco– Author –
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2.詩
木曜日の午後三時、喫茶「両忘」の扉が開き、鈴の音が静かに響いた。 「いらっしゃいませ」 加納澪は淡々とした声で迎えながらも、入ってきた客の姿を認めると、わずかに表情を和らげた。 七十代半ばと思しき男性は、背筋をまっすぐに伸ばし、古びた革のブ... -
1.喫茶「両忘」
朝の七時、商店街はまだ眠りの中にある。シャッターの閉まった店々が並ぶ中、一軒だけ灯りの点いた店がある。喫茶「両忘」である。 店の扉が開き、四十代の女性が姿を現した。黒のワンピースに白のエプロン、胸元で結ばれた細いスカーフが風に揺れる。髪は... -
うちの子、可愛い!
こんなタイトル、ナンバリングされるのが目に見えててセンス無さすぎるけど、でもまず最初の一投は我が子たちの可愛い自慢で始まりたいなと思いまして。笑 平日は私ひとりで子供を見てるから、特別なことも、特に特別じゃないことも。仕事中の旦那さんにLI...
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